エンジョイシニアーズ

シニアの暮らしをテーマにしたWEBマガジン。

誰だって元気に老後を迎えたい

高齢化が進み、日本人の平均寿命が80歳を超えるようになりました。
医療技術が進歩したことによって、昔は助からなかった病気も治るようになったことで、昔よりも長く生きることが可能になったのです。

しかし、長く生きることができるとはいっても脳や体の全てが元気な状態で長生きができるとは限りません。
寝たきりになったり認知症になったりしている人も沢山いるのです。

せっかくの老後ですから、誰にも迷惑をかけることなく元気に長生きしたいものです。
介護生活になると精神的、肉体的な負担だけでなく金銭的にも家族に負担をかけてしまうことになります。
そこで、ここでは介護を受けずに長生きできるよう、要介護になりやすいロコモティブシンドロームについて紹介をしていきます。

ロコモティブシンドロームとは

ロコモティブシンドロームとは、略称でロコモと呼ばれたり和名で運動器症候群と呼ばれたりします。
運動器の機能に障害が起きて、立ったり歩いたりと言った移動機能が低下する状態になることを言います。

運動器というのは、体を動かす仕組みを担っているものであり、骨や関節、軟骨、筋肉、神経といったものが含まれます。
これらの運動器というのは単独で働いているのではなく、それぞれが連携して動くことで体が動いています。
そのため、どこかの運動器の動きが悪くなってしまったり他の部位との連携が取れなくなったりしてしまうと、体全体に影響が及び体が動かなくなったりするのです。

このロコモティブシンドロームが進行していくことによって、寝たきりになってしまったり要介護状態になってしまったりすることがあります。
統計によると、40歳以上の人の中でロコモティブシンドロームは予備軍も含めると4700万人いると予想されています。

ロコモティブシンドロームの原因と対策

運動器というのは老化によってどんどんと動きが悪くなっていくものです。
しかし、ロコモティブシンドロームの場合には、栄養不足や肥満、痩せすぎといった生活習慣もかかわってきます。
食生活が乱れていたり運動をする機会が減っていたりすると、徐々に運動器が衰えてロコモティブシンドロームを引き起こしやすくなるのです。

また、体を動かさないということは体重が増えて肥満を招きやすくなります。
肥満になると膝や腰といった関節に負担がかかりやすくなり、腰痛や膝の痛みが出てきやすくなります。
逆に痩せてしまうと骨や筋肉も弱ってしまい骨折をしやすくなります。
このように健康な状態から少しでも外れてしまうと体を動かすにあたって支障が出るようになり、悪循環ができてしまうのです。

そこで、対策として日頃から運動と食事に気をつけておくことが重要です。
運動器の機能を保つために筋肉を鍛えること、栄養をきちんととること、これだけでも大きく変わってきます。
また、肥満や膝や腰に負担がかかっていると感じたり、食生活に不安があったりする人は早めに医師に相談をして症状改善や食事指導といった機会を持つのも有効です。